数学の勉強法を教えてください(2)

みなさま、こんにちは。

今回のテーマは「数学ノートの作り方」です。

今回は「数学の勉強法を教えてください(1)」の続きです。前回は、とにかくノートに問題を解きまくれば数学の苦手を克服できるということをお伝えしました。

それを聞いて、こんな疑問が浮かんだのではないでしょうか?

Q. とにかく問題を解くって具体的にどうやるの?

「ラーメンを作るのが苦手なんです」と料理教室に行ったら「とにかくラーメンをたくさん作ればいいんだよ」と追い返された。

こんな目にあったら腹が立つと思います。「この豚野郎。お前をチャーシューにしてやる」くらいの怒りが腹の中で煮えたぎるかもしれません。

前回の記事で、私が犯した罪はそういうことです。大変申し訳ありませんでした。反省しています。後悔はしていません。

「とにかくたくさん作ればいいんだよ」と言われても、どんなガラで出汁を取るとか、スープを煮込む時間は何時間とか、麺の細さはどうかとか、そういう具体的なアドバイスがなければ行動に移しづらいものです。

私は豚野郎ですが、チャーシューにされたくないので、この記事で具体的なアドバイスをしたいと思います。ずばり、問題を解くノートの作り方をお伝えします。

A. 検索できるノートを作りましょう。

問題を解き方が具体的に分からないというお悩みには二つの原因があります。「そもそも問題が解けない」「一度問題を解いても次回また解けなくなっている」かです。

そもそも問題が解けない

前者の「そもそも問題が解けない」という悩みは「服を買いに行きたいが、外に出るための服がない」という悩みとよく似ています。それに対する私の回答は「外に出て服を買う必要はない」です。

「服がない」と言っている人は、私服を一着も持っていないジャングルの王者ターちゃんタイプか、気に入っていない雑魚服を大量に所持しているタイプのどちらかと思います。

ターちゃんスタイルで外出すると御用ですが、そうでない方は「こんな服で外を歩いたら笑われるに違いない」という思いに囚われて外に出られなくなっています。

かつては自分が気に入って購入した服なのにも関わらずです。自分の服選びスキルを過信してしまったのです。世界に一つだけの花精神で、無駄にオンリーワンな服を買ってしまった経験は誰しもあろうと思います。

では、どうすればいいかというと「ミニマリスト 服装 おしゃれ」でググってみることをおすすめします。そうすれば「ユニクロの黒スキニー」と「ヘインズの乳首が透けない白T」さえあれば、個性は死にますが、少なくとも笑われずにすむことが分かります。

ユニクロの黒スキニーとヘインズの白Tは通販でも買えるので外に出る必要はありません。よって、お悩み解決です。

ファッションにおいては、自分でコーディネートを頑張るよりも、他人の力を借りるのが速くて確実です。むしろ変に自分のセンスで切り抜けようとすると「スーパーマン柄のTシャツ」をオシャレだと思って愛用する危険性があります(大学時代の私です)。

それと同じで、数学においても、自力で問題を解こうと頑張るよりも、他人の模範解答を覚えてしまうのが速くて確実だったりします。数学初心者が「自力で解かなければ身につかない」とあがくのは、スーパーマンTシャツ級にセンスのない行為と心得ましょう。

というわけで、問題を解く能力をつけたいと思ったとき、必ずしも問題を解く必要はありません答えを写して、まず解き方を覚えてみてはいかがでしょうか

「答えを見ていい」という考え方が世間に広まったのは、2005年ごろ、ドラゴン桜のドラマ化がきっかけだったと思います。

それまでは「答えを先に見たら考える力がつかない」という考え方が主流でした。「100回しゃっくりをしたら死ぬ」「練習中に水を飲んだら体力がつかない」「いじめられている亀を助けたら老け顔になる」と同じくらいの迷信なのですが、根強く信じられていたのは事実です。

「答えを見ても実力はつく」というのは、言われてみると当たり前のことです。他人のうまいやり方をどれだけ多く知っているかというのは、それだけで社会人になっても大きな武器になります

たしかに、数学の応用問題を解くためには、よいアイデアを思いつくのと同じようなヒラメキが求められるので「答えを写すのでは不十分ではないか」と思われるかもしれません。しかし、ジェームズ・ヤング氏は著書「アイデアのつくり方」の中で「アイデアは既存の要素の組み合わせである」と言いました。

「アイデアがある」「発想力がある」とかいったものは、人の手垢が付きまくった既存の考え方をたくさん知っていて、それを組み合わせることに過ぎません。そのため、数学の模範解答をたくさん知っておけば、応用問題は自然と解けるようになる、ということです。

「でも、永遠に答えを写すだけでいいの?」と疑問も出ることでしょう。私の考えとしては、ある時点までは「答えを写す」に専念し、問題を解ける力がついたら、自力で解けばいいと思っています。その境目は「どっちが速いか」です。自力で解く方が速くなれば、自力で解くとよいのです。

問題を解くときに色々考えると疲れるので、私はこのような決まり事を作っていました。

1.問題文を読む
2.解き方を1分考える(紙に書き出す)
3.スラスラ解けそうなら、そのまま解く
4.少しでも詰まったら答えを写す

考える時間に制限を設けるというやり方はドラゴン桜に学びました。私は、解けない問題を相手にいくらでも悩めてしまう、三井寿のような諦めの悪い男です。私のようなタイプには、制限時間を過ぎたら機械的に次に行く仕組みをつくることをおすすめします。

一度解いた問題を忘れてしまう

後者の悩みは「一度問題を解いても次回また解けなくなっている」というものでした。何回も同じ問題で躓くと、賽の河原で石を積む感覚に陥ります。

安心していただきたいのですが、それは数学の達人も同じです。一度問題を解いたところで、解法をまるごと覚えられるものではありません。あなたの理解力が悪いとか、記憶力が無いとか、そういうことではないのです。

この悩みに対する私の回答は「解法を検索できるノートを作りましょう」です。俳句で言えば「解けぬなら 解くより先に ググレカス」です。

ググレカスとは、サナギラス→ヨーギラス→バンギラス→ググレカスという種族値は高いが弱点多めポケモンの最終進化形、ではなく、「Googleで検索しなさい」という意味のネットスラングです。

ググレカスを言う側の真意は「教えて教えてと人に聞く暇があるなら、自分で調べた方がはるかに早いぞ。その労力を惜しんで人に手間をかけせるのは、人として間違っているのではないか?カス」です。

カスとか言ってすみません。私が言いたかったのは「自分の頭で考えて分からないなら、すぐに調べる癖をつけよう」ということです。

M1グランプリが好きなのですが、見て笑ったはずのネタなのに「どんなネタだったかな」と記憶喪失になります。いくら思い出そうとしてもサッパリです。しかし、ググッて「オードリー デート」というキーワードを見た瞬間に「キスをしろよ→・・・→ここでキスね→どこでしてんだよ!→今がベストタイミングだろ、がオチだった」とネタの全体像が鮮やかに蘇ることがあります。

数学も同じで、一度解いた問題を記憶喪失するのはあるある探検隊です。しかし、すべてを忘れてしまっているわけではないのです。断片を見れば非常に思い出しやすくなります。大事なのは、自分が見たネタをググれること。つまり、自分が解いたノートをすぐに見返せるようにすることです。一言でいえば「検索しやすいノートを作る」です。

そこで提案したいのが、以下のようなノートの取り方です。

通し番号を振る
問題文をページの最初に書く
・その下に自分の解答を書く
正解/不正解を◯☓で記録する
・間違えたら模範解答も書く
1ページあたり1問までにする

図で示すとこんな感じです。

ノートの書き方の例

こういう風にノートを取ると見返しやすいのです。ポイントを説明します。

まず「通し番号」を書くのが、ひとつ目のポイントです。これが一番重要です。この通し番号を問題集側にも書き込むことで、次に問題を解く時に参照しやすくするのが目的です。問題集側に通し番号を書き込んだ例がこちらです。

問題集に通し番号と○✖️を書いた例

ふたつ目のポイントは「問題文をページの最初に書く」ことです。「問題文は問題集に書いてあるのだから、わざわざ書き写さなくていいのでは?」という意見もあると思います。自分もそう思っていた時期があるのですが、結局はノートに書く方式に落ち着きました。

理由は「問題文を写す行為自体が非常に勉強になる」からです。問題文を読んで「訳分からん」と感じても、手で書き写してみると不思議なことに「そゆことね」と理解できることが多々あります。頭の整理になるのです。

また、問題文を写す行為によって「とりあえず手を動かしている」ということも大切です。問題が解けないとき、手が止まると思いますが、このとき頭でウンウン考えるよりも、何かを書いている方が思考が深まりやすいのです。

それが仮にウンコの絵だったとしても、何も書かないよりもマシなのです。私はこれを「かっぱえびせん効果」と呼んでいますが、ちょっとのつもり食べ始めたお菓子が止まらなくなり、結局一袋いってしまう不思議現象と同じで、ちょっと何か書いておけば、問題を解き終わるまで書き続けられてしまうことがあるのです。

さらに言うと、問題文は復習時に効果を発揮します。「昨日はこんな勉強したなー」と、ノートをパラパラめくって思い返すときがあると思うのですが、そのとき問題文が書いてあると記憶が蘇りやすいです。解答の部分を隠して、もう一回軽く解いてみる、ということも出来ます。

三つ目のポイントは、正解・不正解を◯☓で表して書いておくことです。後で見返すときに「これは解けなかったのか」と判別するためです。自分が解いた跡を読み返せば、後からでも間違えたかは分かりますが、◯☓で書いておくと「瞬時に」判別できます。数カ月後に、パラパラっと見返して間違えた問題だけを解き直したくなるときが来ますので、そのときに瞬時に判別できることが大事になります。

四つ目のポイントは、模範解答を写すことです。これは本記事の前半で言ったことですが、他人の模範解答を覚えることが、数学をマスターする近道です。間違えたときに「☓」だけをつけて終わらせるのではなく、模範解答を写して記憶に定着させましょう。

五つ目のポイントは、1ページに1問以上は解かないことです。簡単な問題だとページの下に広大な余白ができます。すると、自分の中の余白警察が出動して、次の問題を解いて埋めようとします。しかし、それはやめてください。

理由は「問題を解く途中でページが切り替わるとやる気が削がれる」からです。ページを何度もめくって前の計算式を確認する行為は、思っている以上にストレスになります。ケアレスミスも増えます。それを避けるために、問題を解くための広いノートスペースを確保することが大切なのです。また「問題文がページの最初にある」というフォーマットが崩れると、非常に振り返りづらくなります。

ここまでは「検索性を高めるノート術」というテーマで、具体的なノートの取り方をお伝えしました。ここからは「継続性」という観点でお話します。

「ノートは持ち運びにくいからルーズリーフがいい」という人もいるかと思いますが、私は断然ノート派です。なぜなら継続しやすいからです。

「三日坊主が好きだ」というのは余程の坊主マニアくらいのもので、一般の方は、ものごとを継続できるようになりたいと思っているはずです。継続性を高めるアプローチには二種類あります。「モチベーションを高める」「ハードルを下げる」です。

モチベーションを高めるのは報酬です。内的報酬(楽しい、面白い)と外的報酬(お金、賞賛)があります。特に、内的報酬はたくさん与えるほどモチベーションが高まるので、ぜひ利用したいところです。勉強という苦行の中で内的報酬(楽しいという感情)を得るには「脳を騙す」といいです。

つまり「とりあえず勉強し始めると、脳が騙されて楽しいと感じる」現象を利用します

テレビ(ユーチューブでもいいです)を例に説明します。自分はテレビを見るのが趣味だと思っている人の中には、本当に楽しいからテレビを見ているのではなく「なんとなくテレビを見てしまう=好き」と、脳が誤って認識している人が結構な割合でいます。

なぜかというと、テレビを長時間見ていることに対して「時間を無駄にしているのではないか」と心の中で罪悪感を抱いているからです。そして脳には罪悪感を軽減するための嘘感情を作りだす働きがあるからです。

「もしかしてテレビを見ている時間って無駄かも・・・。あたしってダメな子だわ・・・。」「いやいや!ダメじゃないよ!最高だよ!ほら、あんたテレビ好きじゃん!好きなものだから、たくさん見ていいんだって。テレビ見てたら楽しいじゃん!」「そ、そうかな・・・。そっか。あたしって、テレビ見てたら楽しいから見てるのかも

こんな思春期乙女な脳内会話を、無意識にしているらしいです。その結果、生成されるのが「テレビを見ていると楽しい」という嘘感情です。

このメカニズムを勉強に応用します。「問題解こ。書き書き・・・。もしかして勉強している時間って無駄かも・・・。こんな暇あったらカレピとデートできるのに」「いやいや!ダメじゃないよ!勉強最高だよ!ほら、あんた数学好きじゃん!好きなものだから、たくさん勉強して良いんだって。ね、勉強してたら楽しいじゃん!」「そ、そうかな・・。そっか。あたしって、勉強してたら楽しいから勉強してるのかも。元気わいた。ありがと」という楽しい感情を無意識に生成しましょう。

ここで大切なのが「あたし、勉強ずーっとやってるじゃん」という変な罪悪感を脳に抱かせることです。上で説明したノート術は「ずっとやってる感」を出すための工夫を盛り込んでいます。

通し番号があることで「もうこんなにたくさん問題といたんだ」という感情を作ります。また、問題文を最初に書くというフォーマットに揃えておくことで「同じことを続けている感」も作ります。

これがルーズリーフだと、一枚ごとにリフレッシュされるので「ずっとやってる感」を醸しにくいのです。気分転換という意味でルーズリーフはいいのですが、モチベーション維持の面からはもったいないです。

継続性を高めるもう一つのアプローチである「ハードルを下げる」という面でもノートは優れています。ハードルを下げるとは、ものごとをやり始めるときの障害をできるだけ取り除いておくことを意味します。

数学の勉強でいえば「1問解き切る」というのはハードルが高かったりします。これがノートだと「やる気でないから問題文だけ写してやめピ」ができます。検索が楽なので、あとで書き足せる前提で勉強できるのです。

まとめ

数学の勉強法として、ノートに問題を解く方法を具体的に解説しました。前半は「答えを写していい」という話でした。1分考えてダメなら解答を写すという時間制限を設けるといいこともお伝えしました。後半では「おすすめのノートの書き方」の話でした。通し番号を振って検索性を高めることが何よりも大事であるとした上で、ページの最初に問題文を書き写す、1ページに1問以上は解かないなどの細かい注意事項をお伝えしました。

後半は熱くなってしまい、珍しく真面目に書いてしまいました。ユーモアの無いマジレス文章なんて誰が読みたいんだという話ですね。反省です。さて、数学の勉強法については、まだおすすめしたいことがあります。次回は、問題集の選び方について解説します。

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