大人はどんな勉強をするのですか?

今回のテーマは「大人の勉強法」です。

Q. 大人はどんな勉強をするのですか?

大学生です。これまで何の疑問も持たず、国語・算数・理科・社会の勉強をしてきましたが、ふと「これを大人になってからも勉強するのか?」と疑問に思いました。こういう一般教養的な勉強は、大人になってからも続けるものでしょうか?

A. しっかり勉強する余裕がありません。少しでも楽をするために、他人の脳内をインストールしています。

暇がない

人によると思いますが、私の場合、大人になって国語算数理科社会の勉強をするかと言われると「すんません。してないっす」と答えます。した方がいいとは思いますが、暇がないのです。

こんなブログを書いているので、私のことをよほど暇なのだろうと思う方もいるかもしれませんが、実は体が5つあっても足りないくらい忙殺されしエグゾディアな日々を送っています。(訂正:エグゾディアは体が5つあるのではなく5つに分割されているだけでした)

なぜかというと勉強法を考えるのに忙しいからです。勉強法を考えたいので、勉強している暇なんてないのです

冗談はさておき、国語算数理科社会の勉強がダメと言っているのではありません。それ以上に目の前に差し迫った問題がたくさんあるので、それを解決するための勉強をするので精一杯なのです。

特に、私のような時間管理の下手な大人ほど、目の前の問題解決に追われます。若い方には、つまらない大人だなと思われてしまうかもしれませんね。大人になって、つまるのは餅くらいになってしまいました。

というわけで、(私にとっての)大人の勉強が何かというと、目の前の差し迫った問題解決なのですが、大きく分けると「仕事」「家計」「趣味」に分類できます

仕事の勉強

「仕事の勉強」は何となく想像がつくと思います。私は研究開発の仕事をしているので、他の会社の新製品や新技術を調べたり、論文を読んだりします。といっても、ぶっちゃけた話、前世がナマケモノな私が、家に帰ってから「仕事の勉強」をすることは、ほとんどありません。毎日8時間も仕事をしているので、おなか一杯なのです。許してください。

家で何をやっているかというと「家計の勉強」と「趣味の勉強」です。

家計の勉強

「家計の勉強」とは、たとえば、保険を決めるとか、株を買うとか、家を買うとか、子供の教育資金を計画するとか、生活費を節約するとか、部屋のインテリアを検討するとか、結婚式を計画するとか、保育園をどこにするとか、旅行の計画をどうするかとかです。いわゆる「損得勘定」に絡むところですね。家庭の中のお金がからむと「できるだけ損したくない」気持ちが出てくるので、勉強するわけです。

勉強すると言いますが、できればしたくないです。最小限の時間で終わらせたいなぁと常に思っています。

趣味の勉強

一方、「趣味の勉強」とは、たとえば、バスケの戦術本を読むとか、バスケのユーチューブを見るとか、NBAの試合を見るとか、筋トレのやり方を学ぶとか、プロテインを飲むタイミングを調べるとか、文章術の本を読むとか、お笑い番組をみるとか、オードリーのオールナイトニッポンを聞くとか、勉強法を考えるとか、勉強法のブログを書くとか、東洋哲学の本を読むとか、子育ての本を読むとかです。損得ではなく「人生の豊かさ」に絡むところですね。せっかく世に生まれたのですから、ちょっとは豊かに生きたいと思って、勉強するわけです。

大人の勉強でぶち当たる壁

家計の勉強も、趣味の勉強も、どちらも大切です。大切ゆえに勉強したい、しなきゃ、したほうがいい気がする、となるのですが、いざ勉強するとなるとこんな壁にぶち当たります。

「何から勉強したらええんや…」

範囲が広すぎるので、どこから手をつけていいか分からなくなるのが、大人の勉強の特徴です。学生時代の勉強をグリードアイランドだとすると、大人の勉強範囲は暗黒大陸くらいの広さがあります。

たとえば保険選びだけも、ざっとこれだけの勉強範囲があります。

<勉強の単元>
・入院保険
・生命保険
・学資保険
・定期保険
・終身保険
・収入保障保険
・がん保険
・女性保険
<勉強法>
・保険の営業担当に商品の説明をしてもらう
・保険の窓口に行く
・本で調べる
・ネットで調べる
・ユーチューブで学ぶ
・親や先輩におすすめの保険を聞く

勘弁してほしいです。これだけ勉強範囲が広大だと、下手にうろついたら、五大厄災に出会って、快楽と命を等価交換する可能性があります。では、どうしたらいいのでしょうか。

イタコになってみてはどうでしょうか?

大人の勉強法はイタコ

時間管理が下手な私なりに、少しでも手短に勉強を終わらせる方法を模索してきました。

そんな私がお勧めするのは「イタコになる」という勉強法です。イタコとは、東北地方にいる巫女のことです。口寄せという術を使って、死者を自分の体に憑依させ、その人物の記憶を得たり、口調を真似したりします。

一言でいえば、他人の脳内を自分にインストールする人です。

大人の勉強では、イタコのように、専門家の考え方を自分の脳内にインストールするのが大切だ、と私は思っています。

超分かりにくいと思うので例を出します。こんなものに惹かれた経験はないでしょうか?

・おデブ様いきつけの焼き肉屋
・医者が実践している健康法
・保険屋が加入している保険
・東大生の勉強法
・オタクの俺的ベストアニメ3選
・読書家の本棚
・建築家の自宅

お肉が食べたくて、どうしようもないとき、自分で店を調べて「本当に美味しいんだろうか?」と悩むよりも、信頼のおけるおデブ様に電話をして「ここ美味いっす」という店を紹介してもらう方が、手間が少なく、ちゃんと美味しい、ということがあります。

身近なおデブ様(ノーマルデブ様)でも相当美味い店を知っているものです。さらに進化したグルメデブ様になると、さらに美味い店をご存知です。

焼肉屋に限らず、イタリアン、ラーメンなど、グルメデブ様のお気に入りの店リストをいただけると、なお外食が捗ります。

これを私は「おデブ様を口寄せしたイタコ」状態と呼んでいます。自分の思考を停止して、おデブ様の思考を乗り移らせているみたいだからです。

このように「詳しい方が自分のためにやっているやり方」は真似する価値があります。とくに何も分からないときの初手として優秀です。

それをしなかった私の失敗談をお話したいと思います。

保険選びの失敗

私は保険の勉強に失敗して痛い目をみた経験があります。

最初に保険に加入したのは、会社に入ったタイミングでした。自我のない私は「社会人になったのだから、保険の一つにも入っていないようではダメだ」と会社が勧めるまま、何も考えずに提携会社の入院保険と生命保険に加入しました。「保険に入った」という事実だけが欲しかったのです。

次に保険のことを考えたのは、1ヶ月後のことでした。世の中には、1円でも保険で損をしていると「あなた!それではいけないわ!」と見直しを迫ってくる人がいます。保険屋さんです。気が弱い私は、そんなことを言われると「自分はひどく損しているのではないか」と心配になり、いてもたってもいられなくなりました。

保険屋さんは一人ではありませんでした。きっと私は「押しに弱そうなオーラ」を出していたのだと思います。営業を掛けられまくりました。抱えきれない量のパンフレットをもらい、それを「来週までに見てくださいね」と言われて律儀に読みました。

しかし、読めば読むほど新しい商品が登場してきて、何が得で何が損なのか分からなくなりました。保険商品は、ドラクエでいう仲間を呼ぶマドハンドみたいな敵だったのですが、倒しても経験値が増えるわけでもなく、ただただHPを削られました。

結婚するタイミングで、また保険を見直すことになりました。もう営業にはうんざりしていて「保険屋さんの話はもう聞きたくないんや…」と強めの決意をしていた私は、今度は保険の窓口に行きました。利害関係がないので押し売りしませんよ、という甘い言葉に誘われて行ったのです。

それが良くありませんでした。保険の窓口は、各保険会社の商品をまとめて紹介してくれるところです。一社の保険屋さんからもらう量とは比べ物にならない量のパンフレットを渡されました。初めてラーメン二郎を訪れて「この量が自分の腹に入るのか・・・?」と戦慄したのと同じくらい、パンフマシマシカラメアブラマシニンニクスクナメでした。

調べれば調べるほど分からなくなるもの、な〜んだ? 正解は、保険でしたー☆というなぞなぞを問いている気分でした。

保険屋さんや保険の窓口の方の悪口を言ってしまった形になりましたが、彼女らを責めたい気持ちはありません。むしろ、とても親切にしていただいたので感謝しています。悪いのは、彼女らではなく、やる気の湧かない私です。

きっと保険に興味があって詳しくなりたい人なら、保険屋さんや保険の窓口をうまく活用して、勉強が捗ったのだろうと思います。

一方、私のようなやる気のない人間にとって、次々に資料を渡される状況は、経験値をくれないマドハンド退治のような徒労に感じられました。

保険のイタコ

そんなときに一冊の本を読みました。後田亨さんが書かれた「保険会社が知られたくない生保の話」です。

読んですぐ「あぁ、今までのワイの努力は無駄やったんやな」と気づきました。

詳しくは別の記事に書きますが、要は「とりあえず既婚者は生命保険だけ加入しとけばOK」「貯蓄が○万円以上なら、他の保険は要らん」「よって、そんなに勉強する必要なし」ということでした。

多少偏った意見だなと思うところがありますが、この本にはずいぶん救われました。勉強のゴールが見えたからです。

イタコでゴールを見る

大人の勉強で厄介なのは「ゴールがみえない」ということです。どこまでやったら正解か分からないことが多いです。

焼肉屋選びであれば「もう腹が減ったし、近くの店ででいいか…」と諦めがつきます。「いや、俺は至高の焼肉屋を見つけるまで何も食わん!」と意地を張る人は少ないと思います。

しかし、保険選びや結婚式場選び、保育園選びになってくると、自分だけの問題ではなく、家族にも影響がでます。そうすると「諦めたらそこで試合終了ですよ」と脳内の安西先生が語りかけてきて、諦めさせてくれなくなるのです。

このホワイトヘアードデビル!カーネルサンダース!たぷたぷすんぞ!と悪態をつきたくなります。安西先生が「とりあえず生命保険に入っとけばそこで試合終了ですよ」と言ってくれればどれだけ救われるか。

安西先生は頼りにならないので、専門家の霊を自らに降ろして「ここまででオケ」と言ってもらいましょう。気持ちが楽になります。これが本記事で一番言いたかった大人の勉強法です。

イタコになるには

最後に、どうやってイタコになるかですが、いくつか方法があります。

  • 本を読む(暴露系がおすすめ)
  • お気に入りのユーチューバーを見つける
  • お気に入りのブログを見つける
  • 身近にいる詳しい人に聞く

個人的には「本を読む」をお勧めしたいです。ユーチューブやブログなどの無料コンテンツに比べると情報(作者の思想)が濃縮されているので、短い時間で憑依できる気がします。お勧めは暴露系です。「保険業者が知られたくない生保の話」のように、本当は知られたくない(知られたら利益が出ない)情報にこそ価値があることが多いです。

「本を読むのが面倒」だったり「映像の方が頭に入る」という場合もあります。そういうときはユーチューブもお勧めです。私がNBAに詳しくなりたいなぁと思ったときは、ニコラス武さんというユーチューバーの動画(ラジオ形式でした)を聞いてNBAの見方を知りました。偏見強めなユーチューバーさんですが、自我が弱い私にとって「この選手をこの値段で取れるなら安い!」といった楽しみ方の一つを提供してもらえたことで「選手の年俸を見て楽しむ方法があるのね」とNBAへの敷居がグッと下がりました。

ブログを読んで憑依する場合もあります。家探しや物件探しは「情報の鮮度」が大事です。いい物件はすぐに売れてしまうので、本には具体的な物件名が書かれません。そういうとき、家探しのアドバイザーをしている個人ブログを一つ選んで読み通すと、家を探すときに「都心〇分以内、駅徒歩〇分以内のマンション一択」のように条件をグッと絞れたりします。

本でもユーチューブでもブログでも憑依できます。大事なのは「一人の人物が熱意をもって書いた(作った)ものを見ること」です。イタコが憑依するのに必要なのは、情報だけでなく、その専門家の「思想」です。その専門家が何に価値をおいて、数ある商品を眺めているのか?が分かると憑依できるようになります。反対に、だれが書いているかも分からないようなパンフレットは、「思想」が得られませんので、イタコ化には向きません。

まとめ

今回は「大人の勉強法」の話でした。大人になると、目の前の問題を解決するために、やらなきゃいけない勉強がたくさん湧いてきて忙殺されます。それを一個ずつ真面目に退治しようとすると気が狂います。そこで「イタコになる」という勉強法を提案しました。専門家の霊をおろして「ここまでやればとりあえずゴール」という考え方をインストールします。そうやって目の前の敵を退治までは至らなくても、反撃してこないくらいに弱らせて次の敵にいきます。これが大人の勉強法です。

大人の勉強法めちゃ難いわ。と思ったかもしれませんが、勉強範囲が暗黒大陸並みに広いというのは、いい面もあります。相対的に競争相手が少なくなるので「とりあえず続けていれば上級者になれる」ということです。

国語算数理科社会という狭いフィールドでは、頑張っても格差が埋まりづらいです。一方「俺の趣味の勉強は〇〇でいく」と決め、一日一回でも〇〇を勉強すれば、10年もするとネテロ級の上級者になります。大人の10年はあっという間です。

たいして重要ではない勉強はイタコになって即、終わらせる。そして、自分が気に入った勉強だけを毎日やると決めて、それが蓄積される形で続けていく(ライフワークっていうんですかね)。そういう勉強法を探してみてはいかがでしょうか。

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