研究報告スライドの作り方(6):課題スライド

yo! yo! ですyo!
yo! yo! ですyo!

ひろし。の最近は〜 謝ることばっか〜
今日も昨日も一昨日も謝ることいっぱ〜い

ひろし。この前さ、
体育館に包丁を持った大男がいたからさ、

「危なっかしいなぁ」と思ってさ、
取り押さえて交番に連れて行ってあげたんですyo!

そしたら〜 So!
赤木を励ましにきた魚住だったんだよ〜
あーい、とぅいま、てーん♪

みなさま、こんにちは。
勉強法ソムリエひろしです。

今回のテーマは「課題スライドの書き方」です。

この記事は、研究報告スライド作成講座の第6回目です。過去の記事をご覧になっていない方は、以下の記事もぜひご確認くださいね。

・第1回(スライド作成手順 前編)
・第2回(スライド作成手順 後編)
・第3回(メッセージラインの書き方)
・第4回(背景スライドの書き方)
・第5回(目標スライドの書き方)

Q. 課題スライドの書き方を教えてください。

A. 表を使って従来法を整理し、褒めながらけなしましょう。

私が以前紹介したスライド作成例では、以下のような課題スライドを作っていました。

なぜ、この課題スライドが良いのかを解説したいと思います。

ボロクソに貶すなかれ

冒頭のギャグは、一世を風靡したお笑い芸人「ですよ。」さんのモノマネです。寒いと感じられた方がいらっしゃれば、それはですよ。さんのネタが寒いのではなく、それをパロった私の技術不足です。心から謝罪致します。とぅいま、てーん♪

ですよ。さんが素晴らしいのは、誰も傷つけない「謝り芸」を開発された点です。これがもし他人の悪口だったら、聞いていて気持ちのいいものではないでしょう。

人を呪わば穴二つという言葉があるように、他人の悪口を言う人は、鼻の穴が二つになる呪いがかかります。研究報告においても、悪口は口にしないのが無難です。

しかしながら、研究報告スライドでは、悲しいかな、他人の悪口を言わなければならない、踏み絵のような儀式があります。

それが「課題スライド」です。

課題スライドでは、従来法の欠点を指摘します。欠点を指摘すること、それすなわち悪口です。ここで気をつけたいのが、従来法の悪口を言うにしても、ボロクソにけなしてはいけないということです。

ボロクソにけなさない理由

なぜ従来法をボロクソにけなしてはいけないのでしょうか。それはボロクソにけなした方が「弱く見えるから」です。

BLEACHの中で、藍染惣右介は言いました。「あまり強い言葉を使うなよ。弱く見えるぞ」と。相手を貶める強い言葉は、かえって自分を弱く見せることがあります。

漫画を読んでいて、強めの言葉を使うキャラクターが出てくると「こいつはすぐ死ぬんだろうな」と結末が読めます。こうしたモブキャラ臭が、あなたの課題スライドからも漂っているとすると、聞き手に「こいつの研究はすぐ死ぬんだろうな」と思われる可能性が高いです。

課題スライドの時点で、聞き手に「モブ研究」と認識されると、その後の発表がひどくやりづらくなります。よって、けなしていることを認識されないくらい、さりげなくけなす技術が求められます。

剣術の達人に切られると「切られたことすら気づかない」ように、研究発表の達人に欠点を指摘されると「けなされたことすら気づかない」ものです。

私はまったくもって達人の域には届きませんが、心がけている「けなすコツ」がありますので、紹介します。

1.目標と現状の差分だけをけなす
2.褒めながらけなす
3.表にしてけなす
4.◯☓でけなす
目標と現状の差分だけをけなす

ひとつ目のけなすコツは「目標と現状の差分だけをけなす」です。

「従来法の課題は何ですか?」と聞かれたら、いろんな欠点が思い浮かぶと思います。数ある欠点を全部指摘するのではなく、重要なポイントに絞って指摘しましょう、という提案です。

たとえば「プラスドライバーの課題は何ですか?」と聞かれたら、なんと答えるでしょうか。

「ネジに合わせて何本も必要になる」
「ネジ穴を潰しやすい」
「先が尖っていて危険」
「鉄の味がして美味しくない」
「形がダサい」

などの欠点が思い浮かぶと思います。これらは「欠点」ではありますが、まだ「課題」とは言えません。「欠点と課題って何が違いはりますのん?」と思われたかもしれません。両者は月とムーンウォークくらい違います。

欠点は「ダメなところ全般」です。
課題は「目標と現状の差分」です

欠点はすぐに分かりますが、課題はすぐには分かりません。目標と現状を明確にして、はじめて課題が分かります。プラスドライバーの例では、まだ目標が不明なため、課題も分からない状態にあります。

たとえば、私たちがお箸のない世界線に生きていて、目標が「ご飯をおいしく食べるための道具を開発する」だったとします。お行儀のよい私たちは、きっと手づかみで食べるのを良しとせず「プラスドライバー二本を使ってご飯を挟んで食べている」という現状になると思います。

この場合、目標と現状の差分が課題となりますので、

「鉄の味がして美味しくない」

が課題になります。「ネジ穴を潰しやすい」といった欠点の数々は、目標達成の障壁になっていないため、課題とは言えません。したがって指摘する必要がないのです。課題でもない欠点をわざわざ指摘するのは野暮です。

これがもし「ご飯を安全に食べるための道具を開発する」が目標であれば「先が尖っていて危険」が課題になります。目標と現状を引き算しない限り、何が課題なのか、というのは分かりにくいものなのです。

このように「目標」と「現状」を引き算して「課題を明確化する」と、無駄な欠点をけなさずに済ますことができます

褒めながらけなす

ふたつ目のけなすコツは「褒めながらけなす」です。

竹中直人は笑いながら怒る人ですが、私は褒めながらけなす人です。

どんなダメ人間にも、ひとつくらい褒めるべきところがあります。のび太は射的と昼寝が上手ですし、野原ひろしは戸建マイカー持ちの高収入サラリーマンです。毛利小五郎は柔道と射撃の達人ですし、やる気のなさに定評のある私ですら「こんなやつでも頑張っているんだから」と、自分より下の存在がいると示すことで、人を安心させられます。

人格者であるほど、まず相手を褒めます。その上で、欠点があれば、それとなく指摘することができます。こうしたイケメンな姿勢をスライド作成に活用しようと思い、私が実践しているのが「褒めながらけなす」です。

やり方は、とてもシンプルです。

1.まず褒める
2.課題と、その理由を指摘する

さきほどのプラスドライバーを例に「褒めながらけなす」を実践するには、このような言い方がお勧めです。

「プラスドライバーって、ネジを締めるのに便利ですよね。でも、ご飯をたべるときには、ちょっと鉄臭いですよね。」

by 勉強法ソムリエひろし

このように、まず褒め、それから理由を挙げつつ課題を指摘すると、相手をなるべく傷付けずに、けなすことができます

表にしてけなす

三つ目のけなすコツは「表にしてけなす」です。

課題スライドでは、1個の従来法だけではなく、2〜3個の従来法を比較して紹介するのがおすすめです。1個の従来法を集中して攻撃すると「弱い者いじめをしている」構図になり、従来法の肩を持ちたくなります。よって、2〜3個を同時に攻撃することで、悪い印象を薄める必要があります。

しかし、2〜3個の従来法をまとめてけなすのは一苦労です。1枚のスライドで割ける紙面は多くありません

そのときに便利なのが「表にまとめる」という魅せ方です。

表界で最強なのは、おそらく家電比較表だと思います。私は、家電製品を比較する記事を読むのが好きなのですが、「表が分かりやすい!」という点にいつも感動しています。

「空気清浄機 比較表」などのキーワードでググッてみると、メーカー毎の価格・大きさ・集じん・スマホ連携・除菌性能などの項目を整理している表が見られます。この分かりやすいことと言ったらありません。

表のよいところは「分かった気になれる」ところです。表というのは、情報量の割に「人を分かった気にさせる」効果が強い表現手法です。

私などは、表に情報をまとめられると「プラズマクラスターだかプラスドライバーだか良く分からないけれど、◯が付いているってことは、他の製品よりもいいのだろう。よし買おう」と思ってしまうくらい、IQが低下します。

表を使えば、山王工業のゾーンプレスくらい、聞き手の冷静な判断力を奪うことができます。本来であれば、一枚のスライドの中で従来例を2個も3個も説明するのは難しいのですが、表を使うと可能になります。

◯☓でけなす

表のゾーンプレス効果を高めているのが「◯☓記号」です。

「人の第一印象は3秒で決まる」と言われるように、瞬間的にインプットされた情報は、後々の印象にも強い影響を与えます。

さらに、メラビアンの法則によると、相手の印象を決める要素は、言語情報が7%なのに対し、視覚情報が55%を占めるそうです。

このことから「文章を使ってゆっくり情報を説明する」よりも「◯☓記号を使って視覚的にパッと情報を与える」方が、良いか悪いかを強く印象を付けられます。

・・・柄にもなく真面目に説明してしまいました。

以上をまとめると、課題スライドは、以下の表をテンプレートとして使うと、説明しやすくなると思います。

日本人が相手ならば、◯は良い、☓は悪い、の意味で使えます。この他にも、△は微妙、◎はとても良い、などの記号も便利です。

注意していただきたいのですが、山王工業のゾーンプレスがアメリカで通用しないのと同じように、◯☓記号もアメリカでは通用しません。実際に私がアメリカの大学教授にこの表を見せたところ「ひろし、この◯は何だ?」と質問されました。

あちらでは「◯=良い」ではなく「✓=良い」だそうです。それも、強いていえば「✓=良い」という感覚はあるけれど、普通は「Good」と言葉で書くらしいです。

◯☓記号は強力ですが、文化的な制約もあるため、相手を選んで使うようにしましょう。

まとめ

今回は、課題スライドの書き方を解説しました。課題スライドは「悪口大会」になりやすいので、なるべく周りを傷つけずに従来法をけなす方法を紹介しました。けなす対象を「課題(=目標ー現状)」に絞ることで、欠点を不必要に責めずにすみます。けなすときは「まず褒める」を意識するとマイルドになります。また、2~3個の従来例をまとめてけなすのがお勧めであり、〇×記号を取り入れた表を使うとスッキリ比較できることをお伝えしました。

次回は「原因スライドの書き方」を解説します。

次回はこちら

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