バスケの1on1の日米差がすごい

コラムの第7回。

私は黄金の島ジパングで生まれ育った。ジパングの中でも田舎な地域に生息していたので、18歳になるまで一人で電車に乗ったこともなかった。ジパングの田舎で第一村人として生きていく決意を固めていたのだが、地球に生命が誕生したレベルの奇跡が重なり、1年間コメの国で暮らすことになった。これが5年前の話である。

USAは思った以上に異境であった。朝シャンしていただけで「日曜の朝7時にシャワー浴びるなんて非常識なのよ!」と叫ばれるなど、私の知らぬ米国の常識を踏みにじったことが多数ある。プロテインが甘すぎる、グミの色があまりに不健康、バスに乗っただけで激しいアジア人ディスを食らうなど、さまざまな洗礼を受けたが、文化が違い過ぎて逆に可笑しくなってしまい、今はアメリカに対してかなり好意を抱いている。

日米の差は面白いし、気付いたことがあれば人に話したくなる。今回は「バスケで1on1をするときのオフェンスの組み立て方」の日米差について語ろうと思う。

いつも誰得なコラムを書いているが、本コラムは輪をかけて誰得になる予感がしている。W杯の影響で国内のバスケ熱が高まっているとはいえ、ほとんどの方は「河村くんかっこいい」というエンタメ方面でバスケに関心があるのであって、1on1のコアな戦術など、誰に需要があるだろうか。でも語る。

アメリカ人は身体的に恵まれている。身長が高い。手足も長い。ジャンプ力も比べものにならない。したがって、アメリカ人の1on1は、身体能力を活かした戦法、たとえば高速なドリブルで抜き去ってダンクをすると思われがちだ。だが違う。アメリカ人は「シューティングを基本とした駆け引き」を主軸に戦う。意外にドリブルやスピードに頼らない。むしろ日本人の方がダムダムしがちである。

アメリカ人はとにかくシュートが入る。小学生でもスパスパ入る。YoutuberであるShunさんのアメリカ挑戦記シリーズを見るとシュート成功率の違いがよく分かる。

アメリカ人は、ちょっとでもズレができるとシュートを打つ。それがまたよく入る。日本人はドリブルで抜いてレイアップに行きたがる。違いが特に分かりやすいのが、有名なスキルコーチのDJサックマンとYoutuberのコニーさんの1on1動画である。

このDJサックマンがえぐい。初っ端に3本連続でスリーを決める。しかもすべて同じ動きである。左側にフロートしながらディフェンスの動きを見て「ドライブを警戒しているな」と判断し、スリーを打つ。全部入る。強すぎる。スリーが入るので当然ディフェンスも警戒し、シュートチェックが厳しくなるのだが、そうなるとDJサックマンがシュートフェイクで駆け引きをしてくる。こんなの誰でも引っ掛かる。美しすぎる1on1である。コニーさんも相当うまいのだが、DJサックマンは次元が違った。

これを見た私は「残りのバスケ人生のすべてをシュート力向上に注ごう」と決意するほどに震えた。西野カナくらい震えた。とはいえ、シュート成功率を上げるのは難題である。闇雲に練習すればいいだけではないはずだ。

何かヒントはないものかと、eHoopsさんがアップしているDJサックマンのシュート動画を穴が開くくらい眺めていたら、あることに気付いた。シュートするたび、DJが「ウッ!」「フウゥッ!」とうめいているのである。

オジサンがうめくこと自体は不思議なことではない。世のオジサンは、電車に乗るときや、歯磨きをするときなど、どんなときでも大抵うめいている気がする。だからDJのうめき声を最初は気にかけなかったのだが、繰り返し見ていると、どう考えてもうめき過ぎている。シュートを1回打つごとにすごく疲れている。なぜだろう。

後日、体育館に行き、DJのうめき(と動き)を真似してみると合点がいった。DJはシュートをするときに、めちゃくちゃ上に跳んでいた。その跳び方は、スラムダンク的な「グッと膝を曲げる」ではなく、ウェイトリフティングのパワークリーン的な動作に近い。つまり「ウッ!」と腹圧を高めて腰回りを安定させた状態で、膝が前に出ないように腰を少しさげ、そこから爆発的に体を跳ね上げるようにしてジャンプするのである。その勢いでシュートをしている。同じ動作をしてみると、私も「ウッ!」と自然にうなったので、たぶん正解だ。

これだけ力を入れて1本1本シュートを打っていたら、そりゃDJも疲れるはずだ。私は20本ほどシュートを打っただけで、肩で息をするくらい疲れた。下っ腹がすでに筋肉痛である。だが、力を入れた甲斐があり、このDJ風のシュートをしている間は、シュート成功率が20~30%ほど高くなった。すごい効果である。

以上、シュートは1本1本気合いをいれて打たないといけない、という話であった。シュート成功率の日米差は「気合い」にあるのかもしれないと思っている。いつか検証したい。

ちなみにアメリカ人はバスケをするとき上半身裸になりがちである。あれは「暑いな~」とみせかけて筋肉を見せつけたいだけなのだと思っているが、例外も多く、ちょっと見るに耐えないくらいㇷ゚ヨっている人も裸になる。真の狙いは何なのだろう。知っている人がいたら教えてほしい。

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