結婚記念日で外食していたら隣のおばさまのヒ素ヒ素話が聞こえてきた

コラムの第44回。

ヒ素ヒ素話
【ひそひそばなし】相手に聞かれないようにヒソヒソと陰口をたたいているつもりでも、意外と聞こえてしまっており、ヒ素くらい毒性のある会話になってしまっていること。

いや聞こえてまっせ!って思うことがあります。

11月22日は「いい夫婦の日」でした。ベタですが、わが家の結婚記念日です。

毎年、結婚記念日にはちょっと贅沢しようと思ってレストランを予約していたのですが、子供が生まれてからはそれも難しくなり、「今年も行けなかったね…」という残念な記念日になっていました。

ところが、今年はなんと祖父母が子供たちを預かってくれることに。「二人でお祝いしておいで」というご厚意に感謝しながら、数年ぶりの記念日外食に行ってまいりました。

訪れたのは車で30分ほど離れたところにあるフレンチのレストラン。古民家を改装した和テイストなお店でした。日本庭園をみながら食べるフレンチってなんだか新鮮です。

テーブルにつくと、横には床の間が。そこには、どうみても枝豆にしか見えない置物が飾られていました。「これ・・・枝豆だよね」と私。「うん・・・枝豆だね」と妻。なかなか攻めたセンスお店のようです。

どんな尖った料理がくるんだろうとワクワクしていると、運ばれてきたのはジャガイモのスープ。炙りサーモンの前菜(ミキュイと言うそうです)。それから、サワラのポアレ。もち豚の赤ワイン煮。

「料理はオーソドックスなんかい!」

と心の中でツッコミつつ、食べてみるとめちゃくちゃ美味しい。特にソースが絶品です。バルサミコ酢が効いているものや、赤パプリカ系のものや、カリフラワーを潰したものなど、パンに合うソースの数々。あんまりにも美味しいので、一皿ごとにパンをおかわりしてしまいました。

90分ほどかけてゆっくりとコース料理を堪能し、さあデザートだと思ったところで、隣のテーブルに座っていたおばさま三人衆(推定40代~50代)が席を立ち、お会計へ。すると妻がこんなことを言ってきました。

「あなた、めちゃいじられてたよ」

えっ!?どういうこと!?妻に聞くと、どうやら私が途中でトイレに立ったとき、トイレの場所が分からなくてウロウロしていたのを、そのおばさま達にヒソヒソ声でツッコまれていたらしいのです。

まず私が席を立って、左に行ったんですけど。それがトイレとは逆方向だったんですね。そしたら、おばさま達が

「みぎみぎみぎみぎ!」
「ちゃうちゃうちゃうちゃう!」

ってヒソヒソ声で騒いでたとか笑。いや、あのお店、トイレの表示が分かりにくかったんですよ。それで間違って玄関に行っちゃったんですけど、まさか見ず知らずの人にそんな風にツッコまれているとは。さらに、

「もしかしたらスマートに会計しに行ったのかも」
「そんなタイプに見えんけど」
「あっ、すぐ戻ってきた」
「ほらー(会計してないじゃん)」

って感じで、勝手に推理して盛り上がっていたらしいです。おーい。そんなタイプに見えんって言った人、それは余計なひと言ちゃうかー? おばさまからは私の後ろ姿しか見えなかったはずですが、背面から野暮ったさが滲み出てしまっていたのでしょうか。

さて、おばさまたちに陰口(?)を叩かれていたことについては、別に怒っていません。むしろ、トイレへの道順を間違えるという大したことない失敗を、大げさに笑ってくれたおかげで私がオイシクなったので、ありがとうございますと思っています。

妻も「めちゃいじられているのが可笑しかった」と面白がってくれました。結果的に、いい結婚記念日の思い出になりました。おばさまたちにはむしろ感謝しています。

だから、全然いいんです。いいんですけど・・・。いや、1メートルしか離れていない隣の席でヒソヒソ話しても、それはバッチリ聞こえてまっせ!

もし私が今日プロポーズしようとしてる人だったら大ダメージ受けてますよ。私はその場にいなかったですが、妻は席に居たわけですから。聞こえていないだろうとヒソヒソ話する神経に驚いてしまいます。

たぶん、盛り上がっちゃったんでしょうね。お酒も入っていたのかもしれません。ですから、ヒソヒソ話が相手に聞かれてしまって、毒のあるヒ素ヒ素話になっていると気づかなかったのでしょう。

今回は可愛い毒なので余裕で許せますし、謝ってほしいとかも全然思ってないんですけど、ひと言「いや、全部聞こえてまっせー!」だけは言いたかったなとモヤモヤしてしまいました。

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