36歳のとき何してました?に対するたけしさんの回答がすごい

コラムの第45回。

千原ジュニアさんの著書「すなわち、便所は宇宙である」にこんな話がありました。

36歳のとき何してました?

ある先輩に「いくつになったんや?」と聞かれ「36歳になりました」と答えたジュニアさん。すると、その先輩は「俺が36歳のときは、東京と大阪の全テレビ局でレギュラーもってたよ」と。それに対しジュニアさんは「それは凄いな〜。僕なんてまだまだやな」と思ったそうです。

しばらくして、ジュニアさんは、たけしさんと対談することに。「36歳のとき何してはりました?」と聞くと、たけしさんは「オイラ、ラジオやりたいなぁと思ってて。ラジオやること考えてたな」と答えられたと。

この違い、分かります?

私は「へぇー」と思っただけで読み飛ばしちゃったんですけど、ジュニアさんはたけしさんの回答に感じるものがあり「この返し凄いなぁ〜」と思ったそうです。

たけしさんの何がすごい?

いったい何がすごいのか。

さきほど出てきた先輩は、言ってしまえば「レギュラー持ってるぜ」という自慢が入っている、とジュニアさんは語ります。

一方、たけしさんはというと、オレたちひょうきん族でブイブイいわしている栄光の話には一切触れていません。その当時たけしさんが描いていた未来の話だけを語っていました。それを聞いたジュニアさんは「常に先のことを考えてはるんや。かっこええなぁ」と感じたのだとか。

なるほどぉ。いや、ここまで丁寧に説明してもらってやっと理解できた私からすると、先輩の返し方の違いに気づいたジュニアさんの敏感さも凄いと思うのですが。

そのジュニアさんが唸るたけしさんって、とてつもなく偉大な人だったんですね(世界まる見えでピコピコハンマー振り回してるおじいちゃんだと思ってました。失礼しました)

何してました?は試金石

一方で「番組レギュラーを自慢してた先輩も、そんなに悪いわけでもないな」とも思いました。

というのも、36歳のときに何してた?って話の流れなので、その年齢のときにしてたこと、つまり、その当時のレギュラーの話をするのは当然だなぁと思うんです。Qに対するAとして正しいですから。だから別に悪くないなと。

それで言えば、たけしさんのは、Qに対するAになってない。でも、質問している以上に深いことを、予想外の角度で返してきてるので「おぉ!」となる。だから凄いなぁと思う。

この凄さ、たとえるなら「白って200色あんねん」のようなものです。

物事のいい面を見るのが得意と言うアンミカさん。浜田さんが「じゃあ、そのおしぼり褒めてみて」と言って、力量を試そうとするんです。

この状況、普通だったら「このおしぼり肌触りいいですねぇ~」みたいに「主語=おしぼり」で話し始めるじゃないですか?それが「褒めてみて?」というQに対する正しいAだから。

その場にいる全員が「このおしぼり・・・」のフレーズが来るぞと予想して待つのですが、そんな中、アンミカさんは「白って200色あんねん」と言い出すんです。

えぇ!何その切り口!?

びっくりしますよね。予想してたQに対するAじゃないけど、でもめちゃくちゃ深いこと言ってそう。こういう返しがくると「この人、尋常ではないな」と思えます。

「◯歳のとき何してました?」という質問は面白いですね。相手が常人なのか偉人なのかを調べられる、試金石みたいなフレーズです。

松本人志さんの場合

この話には続きがありまして、ジュニアさん、松本人志さんにも「36歳のとき何してはりました?」と聞いたそうです。

すると松本さんは「そやな〜。俺、ドラマやろうと思って、ドラマのこと考えてたな」。それが後の「伝説の教師」。松本さんも当時の自信の人気には興味がなく、未来しか見ていなかったのです。

「あ〜、やっぱりな。さすが、この二人は違うな」と。ジュニアさんは思ったらしいですね。

今やっと分かった幹部のすごさ

さて私にも似たような経験があります。

会社に入って4年目くらい経ったころ。経営幹部のひとりに「インタビューしたいので一緒にランチしてください!」とお願いして、昔話を聞かせてもらったことがあります。

初対面の社員がいきなりランチしてくれって、どう思います? 今振り返ると「イタい奴やったなぁ」と自分でも思うのですが、とても気さくな方で、快くOKしてくれました。

インタビューでは「自分の年のときに何をしてたんですか?」と聞きました。

するとその幹部は「新しい事業をやってみたいと思ってたなぁ。電気関連の法律とか勉強して。自分の技術の売り込み方を考えてたなぁ」と答えてくれました。たけしさんや松本さんと同じように、当時の自分が先のことをどう考えてたかを話してくれたんですね。

事業をつくるとか、そういう大きなスケールで仕事を考えたことがなかったので「幹部になる人って視野が広いんやなぁ」と思いました。けれど、さきほどのジュニアさんの話を読んでから改めて考えてみると、その幹部が本当にすごかったのは「常に先を見ている」姿勢の方だったんだなって。そう思いました。

もし自分が後輩に「◯歳のとき何してました?」って聞かれたらどうでしょうね。きっと何も成し遂げてないのに「あんな仕事まかされて、誰ソレに褒められて」って自慢するなって思いました笑。まだまだ器が狭いです。

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