どうして飛べない鳥にも翼があるのか?

おもしろ科学の第4回。

「飛ばねぇ豚はただの豚だ」

この名言を残したのは、ジブリ映画「紅の豚」の主人公ポルコ・ロッソでした。この映画のキャッチフレーズは「カッコイイとは、こういうことさ」です。どうみても豚なのに、なぜかカッコイイ。豚なのに。初めてみたとき、矛盾している気がして、すごく不思議な感じがしたのを覚えています。

さて、世の中には飛ばねぇ豚もいますが「飛ばねぇ鳥」もいます。

というか飛べねぇ鳥ですね。ダチョウ、エミュー、ヒクイドリ、レア、キーウィ。この子たちは走鳥類と呼ばれ、かつては飛ぶ能力があったのですが、あるとき「もう飛ぶためにダイエットすんの疲れたわ…」といって、体重を増やし、飛ぶことを諦めていった鳥さんです。

はじめてダチョウをみたとき、「羽あるのに飛ばへんのかい」とツッコんでしまいました。羽をガン無視して走る存在が、とてつもなく矛盾しているように感じられたからです。

しかし、今となっては納得できます。翼が要らなくなったから退化しただけだと。人間に尾てい骨があるのと同じで、使わなくなったけどまだちょっと残っているものってありますよね。だから走鳥類は理解できます。理解できるのですが、まだどうしても分からない奴がいます。

ダチョウ型恐竜です。

ダチョウ型恐竜とよばれるオルニトミモサウルス類。wikipediaより転載。

あいつらは何なのでしょうか。正式にはオルニトミモサウルス類と呼ばれる恐竜なのですが、鳥類が生まれるよりも昔の生き物であり、飛べないくせに翼があります。

いや、おかしいでしょ。

「飛んでたけど翼いらなくなった」は分かります。でも「これから飛ぶかもしれんから翼つけとくか」はおかしいでしょ。だれも飛んで無かった時代に、なぜ翼を生やそうと思ったのか。謎すぎます。

翼が生えた理由には諸説あるそうです。たとえば翼を武器にしていた「つばさでうつ」説。ポケモンみたいですね。しかし、オルニトミモサウルスは草食だったらしく、武器はあまり必要なさそうです。そんな中、ひとつ有力な説を見つけました。

それは「愛のため」

大事な卵を守るために、翼でファサーっと抱え込んでいた。なんとも粋ですねぇ。鳥に翼が生えた理由は、卵をやわらかく包んであげるための優しさだったと。

なんか、オルトミモサウルスに「カッコイイとは、こういうことさ」と言われている気がします笑。

参考文献)
土屋健著、”知識ゼロでもハマる 面白くて奇妙な古代生物たち”、株式会社カイゼン、2019年.

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