ドンジョイという11万円するファッションアイテムを身に纏ったら、女性に声をかけられた話

前十字靭帯断裂日記の第3回。

膝の手術日が決まりました。3月27日です。

あと2か月あります。私がやるのは「前十字靭帯の再建手術」といって、ひざの裏にある腱を採取して、切れてしまった前十字靭帯の代わりに使う、というものらしいです。ひざの骨に穴をあけて、腱を通し、さらにチタン製のボルトで腱を骨に固定するんですって。ひえ~。

そんな怖いことしなくても、切れてる前十字靭帯をくっつければいいやん。

と思ったのですが、主治医によると、それは無理と。今、ひざの中では切れた靭帯の繊維が、ファサーっとモップみたいに漂っていて、一本一本を糸でつなぐのはしんどい、と言われました。それにもし繋げられたとしても、無理に繋いだ靭帯は固くてのびないから、またすぐに切れるよ、とも言ってました。なるほど。

そして、おまけじゃないですけど、私の場合は、前十字靭帯だけじゃなくて、ひざの内側の靭帯(内側側副靭帯)も切れています。

この状態で前十字靭帯の再建をやろうとすると、ひざを120度くらいグーっと曲げるので、内側側副靭帯がブチブチッと切れて、ひどくなるよと言われました。じゃあどうするかというと、待ちです。内側側副靭帯は血流が多いので自然治癒が見込める。さきに自然治癒させてから、前十字靭帯の手術をしましょう、ということで、手術が2か月先になりました。

いや~、緊張します。手術するのって初めてなもので。

正直不安なんですけど、主治医の説明がすごく分かりやすかったので、なんとか理性を保てています(それに優しそうな人だった)。それにしても、父も母も祖父も祖母も、みんな手術してて偉いなと思います。よく耐えられてますね!?めちゃくちゃ怖いなぁ…。

あと、膝をサポートする装具を作りました。ドイツ製のドンジョイという名前の装具です。かなり厳つくて、左足だけロボコップみたいになりました。すごくかっこいいです。

お値段は11万円。保険が効くので三割負担とはいえ、かなりの高額です。ハイブランド品と言っていいと思います。ユニクロしか着ない私のコーデがワンランク上にアップデートされました(値段的に)。

新しい装備をゲットしてウキウキしていたら、装具屋のおじいちゃんが「前十字靭帯切ったの?リハビリ大変よ~。前十字のリハビリは泣きを見るからね。覚悟しときな」なんて、怖いことを言ってきました。やめて!手術が怖くなるやん!私がおびえていると、

「わしもね、数年前に靭帯切ったのよ」

と、靭帯を切った思い出話をしてくれました。ある日、海に行って、釣りをしていたそうです。グッと竿に引きがあって、糸の先を見ると魚がかかっている。で、その魚を獲るためには、崖を降りていかなきゃならないそうで(なにその釣り場?)、おじいちゃんは釣り竿片手に降りていこうとしました。

そのおじいちゃん、見ため明らかに70歳を過ぎているのに、崖を降りていくジェスチャーが明らかに、ロッククライミングなんですよ。

なんてアクティブなおじいちゃん。

すると、崖を降りる途中で手にしていた岩が外れてしまい、落下。靭帯を切ったそうです。しかし、さすがは装具屋さんです。まわりからは手術しなと言われたにも関わらず「わしは自分の装具で治す!」と言って、自力で治したらしいです(笑)気合入ったおじいちゃんでした。

会計を待っていると、横に座っている女性に声をかけられました。

「足、どうされたんですか?」

いわゆる逆ナンです。私の装具があまりにもカッコよかったから、声をかけずにはいられなかったのでしょう。装具つけてよかった。会計が終わるまで、その女性とお話しました。

いろんなことを教えてもらいました。

ガーデニングが趣味であること。心臓の検査で病院にきたこと。私を見た時「大学生かな?」と思ったこと。近くに住んでいること。孫が32歳であること。

しばらくすると、その女性の娘さんが戻られて、「すみません、うちのおばあちゃん話好きで」と言い、お話したお礼に、缶コーヒーをご馳走になりました。そのコーヒーはお手玉するくらい熱くて。でも心遣いが嬉しくて。心もあったかくなりました。

装具つけてよかった。

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