「大根足」って誉め言葉らしいですよ

コラムの第74回。

大根足は誉め言葉

「おまえの足、大根みたいだな」

これは「おまえの足太いな~」という意味の悪口ですが、昔は逆に誉め言葉だった、という説があります。

というのも、大根は品種改良が進んで今の太い形状になったらしく、昔の大根は別に太くなかったそうです。むしろ、白くて、すべすべで、ほっそりしていた。

だから「おまえの足細くてきれいだな」という意味で大根足という言葉が使われていたということです。

でも、人体を野菜で例えるってどうなんでしょう(笑)嬉しいかな?陶器みたいにすべすべ、とかなら誉め言葉として受け取れますけどね。野菜って。たとえばこんな感じですよね。

「おまえのほっぺ、トマトみたいだな」
「おまえの瞳、アーモンドみたいだな」
「今日の髪型、カリフラワーみたいだな」

うーん、きついなぁ(笑)いくら誉め言葉だろうが、「大根足」って呼ばれたら微妙な気持ちになると思いました。

言い方の問題でしょうか?

たとえば、私の中のNo.1イケメン「耳をすませばの天沢聖司くん」の口調だったら、キュンとできたりするかもしれません。こんな感じ。

「おまえの足、大根みたいなのな」

やっぱダメですね。「やな奴、やな奴」を連呼されそう。

ちなみに「のな」を語尾につけるとセリフが急にイケメンになる説は、お笑い芸人・蛙亭の中野さんが唱えているものです。聖司くんが雫ちゃんに実際に言ったのは「お前の弁当、ずいぶんでかいのな」。

「のな」はさておき、こんなふうに、カラダの一部を身近な何かに例えた言葉って、案外さがしてみると多いものです。昔の人は例えたがりだったのな。

ししゃも足

たとえば、ぷっくりした大きなふくらはぎのことは「ししゃも足」と言います。

これはうまい例えだなあと思います。

私の友人に陸上の100メートル走をやっていた人がいるのですが、その方のふくらはぎを見せてもらうと、まさに子持ちシシャモ。

かぶりつきたくなりました。

カモシカのような足

一方、細くてスラっとした足のことは「カモシカのような足」と呼ばれたりします。

この例えはちょっと違和感があります。

カモシカって生で見たことがないのでピンときにくいし、そもそもニホンカモシカの足は太くて短いんですよね。

真逆。

だから、これは逆大根現象が起きていて、カモシカのような足は実は悪口なんです。

二の腕

真逆でいうと、千原ジュニアさんの本に書いてあった「二の腕」の話を思い出します。

腕って肩から生えていますよね。なので、昔は肩から肘までを「一の腕」、肘から先の部分を「二の腕」と呼んでいたそうです。

しかし、誰かが間違って一の腕の方を二の腕と呼びだして、いつの間にか逆になった。

そのため、大辞林をめくって「二の腕」を調べると、こんなことが書いています。

にのうで【二の腕】
(1)肩から肘までの間の部分
(2)肘と手首との間の腕

どっちやねん(笑)

腿と股

気になる言葉は他にもあります。

太もも。

わざわざ「太」をつける意味あります?(笑)じゃあ、細ももはどこやねん。「鳥の太もも肉ください」とは言いませんよね。

それに腿と股。

どっちも「もも」と呼びます。なんで二つあんねん(笑)股引き。股割り。大腿骨。股間。読み方もややこしいわ~。

増えるワカメ

増えるワカメ。あれは増えません。戻ってるだけです。

ホウレンソウ

報連相。

報告・連絡・相談が大事ってことは分かりますが、ほうれん草って。子どもが嫌いな食べ物の代名詞です。

大事にしてほしいならば、もうちょっとみんなが好きな食べ物で例えてほしいと思いました。

琉球ドーナツ

琉球ドーナツ。

父が近所のスーパーで買ってきたサーターアンダギーのパックに「琉球ドーナツ」と書いてありました。これ、めっちゃええ名前やん!と思いました。

高校の修学旅行で沖縄に行ったとき、伝統料理の体験ということで、サーターアンダギーづくりをしたことがあります。

楽しかったんです。けれど「ただの丸いドーナツ揚げてるだけじゃね?」とも思ってしまいました。

そこにきての琉球ドーナツ。

名前に「球」が入っています。沖縄と球形のダブルミーニング。名が体を表していてとても気持ちいいです。

珈琲

珈琲。可否。可非。珂琲。加比。黒炒豆。

ぜんぶコーヒー。当て字が多すぎます。るろうに剣心では「豆茶」と書いてコーヒーとルビを振っていました。それを読んだのは小学生のときでしたけど、子どもながら「無理あるなぁ(笑)」と思いました。

さて、最も浸透している書き方は「珈琲」ですが、これは女性の髪飾りである「かんざし」をイメージして当てた漢字だそうです。

命名した人は、江戸時代の宇田川榕菴さんという方。酸素や窒素などの漢字を考えた人でもあります。

コーヒーの木になった赤い実が、かんざしのように見えたと。センスあるわ~。当て字の中で一番画数が多いにも関わらず「珈琲」が浸透した理由が分かります。由来まで味わいが奥深いです。

もし私だったらコーヒーにどんな漢字を当てるか考えてみました。

香灯です。

やっぱり香ばしいかおりは外せないし、飲み過ぎたら寝れなくなるから、ずっと明かりが灯っている。うーん。ダサいですね(笑)

ちなみに、理由は分かりませんが、珈琲という漢字に「王」が二つも入っているのは、地味にカッコイイなと思っています。

王と言えば、文房具メーカーのゼブラの由来は、シマウマの漢字表記「斑馬」だそうですね。

斑は文と王で成り立っていますので「文房具の王に、俺はなる!」という意味が込められていると。おもしろいなぁ。

おしりふき

おしりふき。赤ちゃんのおしりをふくためのウェットティッシュです。

おしりふきは万能なので、顔が汚れたら顔をふくし、机もふくし、なんでも拭きます。

「おしり」という名前がついているので、顔をふくときは、ちょっと罪悪感がわきます。

でも「おしりふき」ってひらがなで書くと、すごくかわいいですよね。これを漢字で書くと「お尻拭き」。印象がガラッと変わります。

急に尻拭い(しりぬぐい)感が出てくるから不思議です。

まとめ

言葉って、コロコロ意味が変わるし、漢字・ひらがな・カタカナで印象も変わるし、おもしろいですね。これだけバリエーションがあるからこそ、言葉選びには慎重になって、なるべく心地よい言葉を使っていきたいものです。もし今後、

「お前!俺に尻拭いさせようってか!?」

と言いたくなったら「ぼくにおしりふきしてほしいの?」と言い換えようと思います。

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