NBA 2023-2024シーズン プレーオフ1回戦 レイカーズvsナゲッツ第1戦の感想

NBAのプレーオフが始まりました。本日はさっそく4試合が行われます。私の注目ゲームは、ナゲッツvsレイカーズ。昨年王者に対して、八村選手の所属するチームがどうでるか。大事な一戦です。

過去の対戦成績

試合の感想の前に、過去の対戦成績を振り返りたいと思います。

まずは昨年のプレーオフ。レイカーズはカンファレンスファイナルでナゲッツと対戦し、0勝4敗のいわゆるスイープで敗退しました。負けたとはいえ八村選手の調子がよく、大興奮したのを覚えています。

昨年の敗因は、ヨキッチに対する解決策が見いだせなかったことかと思います。得点力の高いジャマール・マレーと、シュート成功率7割の効率おばけニコラ・ヨキッチのピック&ロールは悪夢であり、止めるのが困難です。

ヨキッチにペイント内でボールを持たれると、ひとりで止めるのはアンソニー・デイビス(AD)をもってしても難しいと言えましょう。かといってダブルチームにいけば、NBAトップクラスの視野を持つヨキッチがパスをさばきます。フリーで軽々と決められてしまう。

ヨキッチをファウルトラブルにするとか、オフェンスで狙って披露させるとか、正攻法ではない策を練ることになるでしょうか。

今年のレギュラーシーズンの段階ではヨキッチ対策は万全とはいえず、レイカーズはナゲッツに全敗しています。近年の直接対戦の成績は8連敗だそうです。レイカーズにとってはたいへん厳しいプレーオフ1回戦となりました。

見どころ

解説の中川さんもおっしゃていましたが、日本人の八村選手が、夢のような舞台で試合をしている、という奇跡のような状況を楽しむのが最大の見所だと思います。勝敗以前に日本人があのレイカーズで、あのレブロン・ジェームスと一緒にプレーしているのです。それだけで十分すぎます。

さらに今年の八村選手は3ポイントシュートの確率がよく、レギュラーシーズンでは42.2%で沈めています。これはリーグ12位の超好成績。八村選手が外に立っているだけで、そこらのシューターよりもよほど脅威なのです。

3ポイントに加えて注目したいのがカッティング。ダンカーズスポットに待機した八村選手がパッとリングに走り、パスをもらって豪快にゴリラダンクする光景が今シーズンは何度も見られました。

八村選手のカッティングは、タイミングを読むのがうまいし、フィジカルが強いので、並の選手では止められません。八村選手がエンドラインをうろうろするだけでヘルプディフェンスが脅威を感じて後退し、そのぶんボールマンが楽にシュートできる、という好循環も生まれています。

八村選手のアイソレーションも見どころです。まるでレブロンかと見紛うようなパワフルなドライブでレイアップまで持っていける強さがあり、八村選手のアイソがレイカーズの主要な攻撃オプションになっています。私はポストアップからスピンしてワンハンドダンクに持っていく八村選手が好きです。

スターティングラインナップ

レイカーズは、レブロン・ジェームス、アンソニー・デイビス(AD)、八村塁さん、オースティン・リーブス、ディアンジェロ・ラッセル(ディーロ)です。

ナゲッツは、ニコラ・ヨキッチ、アーロン・ゴードン、ジャマール・マレー、マイケル・ポーター・ジュニア(MPJ)、ケンテイビアス・コールドウェルポープ(KCP)です。

第1クオーター

ヨキッチには八村選手がマッチアップ。ヨキッチの尻相撲に負けないフィジカルを持つ八村選手がチームから信頼されているのが分かります。ゲーム開始直後に八村選手がファウル。簡単に仕事はさせないという気迫が伝わってきます。

初得点はヨキッチ。続いてアーロン・ゴードンが軽々決めます。4−0。さすが王者といったところでしょう。

対するレイカーズは、ピックアンドロール(P&R)から「ADvsマレー」というミスマッチをつくり、ADのダンクで2点を返します。

続けてマレーが狙われます。レブロンがポストプレーからのスピンドライブで2点。4−4で振り出しに戻します。マレーは185センチと小柄なので、どうしても狙われてしまいますね。

レブロンが2連続でスリーを沈めます。外が好調です。

すかさずヨキッチがADに尻相撲を仕掛けます。体重130キロがゴリゴリ押し込んでくるのにたまらずADがファウル。ヨキはどうしようもないです。

5分を過ぎたころ、ディーロがレブロンをクロスオーバーで抜き去り、豪快にワンハンドダンクを決めました。湧き上がる会場。これは興奮しましたね。

さっそくきました!八村選手がスリーを成功。

ヨキッチとマレーのP&R。いったんは止められなかったものの、レイカーズがディフェンス修正。ヨキッチにダブルチームを仕掛けます。苦しいヨキッチ。でも視野が広い。逆サイドコーナーにパスをさばきます。受け取ったペイトン・ワトソンがスリー。これは外れます。

このダブルチームは上手くいきましたね。レイカーズとしては確率30%以下の選手にスリーを打たせる狙いがあったのでしょう。ヨキッチへの解決策が垣間見えます。

1Qが終了。33-25でレイカーズがリード。

第2クオーター

ヨキッチが休憩に入ります。代わりにディアンドレ・ジョーダン(DJ)が起用されます(ここ5試合出ていなかったそうですので、サプライズ起用のようです)

私DJ好きなんですよね。なんか原始人みたいで可愛いし、豪快なダンクは見ていて気持ちがいいんです。

さっそくDJがフリースローを獲得。フリースローの苦手なDJ。解説者が「1本は落とすと思いますよ」と予想しますが、ここは2本とも決めます。大事なところで決めました。ナイスです。

ADがDJを狙ってリムアタックを仕掛けます。ADのアイソは強烈。DJは二回連続で守り切れず、ヨキッチと交代になってしまいました(ああ、もっと見たかったのに)

残り時間8:45。ボールを持ったマレーが華麗なステップでディフェンスを揺さぶります。繰り返される前後のヘジテーション。美しすぎるムーブ。見惚れました。最後はステップバックのスリーが成功。かっこいいなあ。ところでマレーは相当なイケメンだと思うのですが、みなさまどう思われますか?

八村選手が鋭くリムアタック。が、シュートが外れます。惜しい! その直後、ディフェンスで活躍します。ヨキッチの前に立つシールで、ターンオーバーを誘いました。これでさきほどのシュートミスは取り返しましたね。

残り時間5:00。ここで痛いレイカーズの連続ターンオーバー。ナゲッツはこの隙を見逃しません。14-2のランとなり、51-51の同点に戻しました。レイカーズとしては悪い流れ。

関係ないよ、とばかりに淡々とジャンパーを決める八村選手。ロボット味のある正確無比なジャンパーを放つ姿がカワイ・レナードに重なります。

2Qは残り数秒。レブロンがドライブ、と誰もが思いましたが、なんとディープスリーを選択。これが決まります。うおおー!

60-57でレイカーズリードのまま後半へ。

第3クオーター

後半も八村選手がヨキッチを守る大事な役割を任されます。体格差があるのに全然押し込まれないのは、八村選手の類まれなるフィジカルのおかげです。

しかしマレーとヨキッチのP&Rは止められません。ややドロップ気味に守る八村選手ですが、ボールを持ったヨキッチの引力が強すぎて、後ろのレブロンもヘルプのために前進してしまいます。

それを見逃さないのがポイントセンターのヨキッチ。レブロンが離したアーロン・ゴードンにアリウープのパス。あまりにナゲッツすぎる一撃。軽々と2点をとっていて、乾いた笑いがでました。

かと思うとヨキッチがフックショットで追加点。小学生の玉入れ大会に大人が混ざったかのように軽々とリングにボールを投げ込むヨキッチ。こんなのルール違反でしょう。

レブロンも負けていません。ヨキッチにアタック。エンドワン! ヨキッチから貴重なファールを得ます。

ディフェンスでもレイカーズは動きます。ヨキッチへのダブルチーム。前半で機能した作戦です。しかし、上を行ったヨキッチ。ウイングへパスフェイクを入れリーブスを釣った後、フリーとなったコーナーにパス。KCPがイージーなスリーを沈めます。

さらにヨキッチはドライブでアイソ。フックで軽々2点を奪います。ちょっとうますぎます。

ここでレブロンが痛恨のパスミス。雰囲気が悪くなったところ、MPJのブロックが炸裂、そのままKCPがトランジションスリーを成功。この試合を決定づける痛すぎる9点差。たまらずタイムアウト。

3Qが終了。89-78でナゲッツが逆転しました。

第4クオーター

ヨキッチが休憩に入ります。追い上げたいレイカーズ。ここでダービン・ハムヘッドコーチは3ガード体制で攻勢をかけます(リーブス、ディーロ、ゲイブビンセント)。

ここでちょっと補足。ハムヘッドコーチは3ガードが大好きで知られています。3ガードのように平均身長の低い選手を起用することはスモールラインナップと呼ばれ、高い機動力でボールを高速に回し、効率よく得点する狙いがあります。その背反として高さがなくなりますので、インサイドが弱体化します。

さて、今回は3ガードが裏目にでました。ガードが3枚いるのにボールが回らず、単発な攻めになってしまったのです。ヨキッチ不在の間に点差を詰められず、残り7分でヨキッチが休憩から戻ってきます。

点差は10点。賭けに出るレイカーズ。ヨキッチの外を捨てて、ペイント周りを固めるディフェンスを採用。当然フリーで3ポイントを狙うヨキッチ。どっこいショット。無情にもボールはリングに吸い込まれてしまいます。

追い打ちとばかりにMPJが本日3本目のスリーを成功。続けざまにヨキッチがスティールしてそのまま2点を追加。これで12点差。残り4分弱。

波乱はなく終焉。103-114でナゲッツの勝利でした。

まとめ

ヨキッチは相変わらず効率おばけ。シューター陣の調子もよく、手のつけようがなかったナゲッツが昨年王者の貫禄を見せつけました。

八村選手はヨキッチ相手に押し込まれることなく、1試合を通してディフェンスを頑張りました。対ヨキッチを任される姿をみるだけで胸が熱くなりました。ひとりで守り切るのは無理だと思うので、チームでディフェンスの改善が必要ですね。途中ダブルチームが機能する場面も見られたりと、いろいろ試している途中かと思います。

レブロンの存在感はさすがで、60%を超える確率で27得点を残しています。いいパスをさばくIQの高さも光りました。39歳とはとても思えません。しかしプレーオフの強度で40分を闘いぬくのはキツかった模様。7個のターンオーバーは息切れでしょうか。ターンオーバーで2回ほど大きく流れを持って行かれたのが痛かったですね。

ADも32得点と奮闘。しかし王者ナゲッツは強かった。今日以上にADが爆発してくれないと、ナゲッツから4勝をもぎ取るのは厳しいように見えます。

といっても、ナゲッツがホームゲームで1勝しただけなので、このシリーズの行方はまだまだ分かりません。次の試合が楽しみです。

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